海外FXに挑戦するなら、ゼロカット制度を理解しよう
国内でなく海外FXに挑戦してみたいけれど、「負けた時が怖い」「もしかして借金を背負うかもしれない」と不安に思って躊躇している人もいるのではないでしょうか?実は、海外FXの場合、負けてもトレーダーが負債を抱えることは基本的にないのです。国内FXと大きく異なるのは、こうしたトレーダーの負債を防ぐ「ゼロカット制度」があるかどうか。実際、ゼロカットがあることを決め手に、海外FX口座を開設している人もいるほどです。このゼロカット制度とは一体どういうものなのか、よく理解して海外FXに挑戦してみましょう!
海外FXのゼロカット制度とは?
ゼロカット制度とは、トレーダーが仮に取引で損失が出た場合でも、元手以上の損失FX業者側が代わりに支払ってくれる制度のことを言います。つまり、トレーダーの借金をFX業者側の肩代わりで帳消しにしてくれるということ。例えば、1,000万円口座残高が10万でも100万でも何千万という単位になってしまったとしても、海外FX業者が実質的に帳消しにしてくれるというわけですね。これが海外FXに挑戦するメリットの一つともされています。
そもそも海外FXには「ロスカット」という制度があり、証拠金維持率が低下してしまった時に強制的に損切りが行われる仕組みになっています。各FX業者は、ロスカットとして、「証拠金維持率が〇%以下になったら、強制的にポジションを決済する」といった水準をあらかじめ設けており、これに従って強制的に決済が行われることで、トレーダーが負債を抱えなくて済むようになっています。
ところが、急な変動の場合には、逆指値注文が成立しなかったり、ロスカットが間に合わなかったりすることがあります。そうなると、トレーダーは、一気に大きな額の借金を抱えることになります。
・リーマンショック:2008年9月15日
・スイスフランショック:2015年1月15日
・イギリスEU離脱:2016年6月23日
・フラッシュクラッシュ:2019年1月3日
例を挙げると、2015年1月15日のスイスフランショック相場変動時には、30億円を超えるロスカット等未収金(追証)が発生。スイスフラン円では、一気に約46円もの値動きが発生したため、マイナス額は莫大な金額になりました。
もしも、ここでゼロカット制度があれば、トレーダーは負債を抱えずに済んだはず。ゼロカット制度を採用している海外FX業者を利用しておけば、口座残高以上の損失を被る心配はありません。
ちなみに、ロスカットが間に合わないのは、次のような時です。
1.週末、FX業者が営業していないとき
2.相場が数百Pips変動して、サーバーがパンクした時
1は、週末の終値と月曜日の始値が大きく開いてしまう現象で、通称「窓」とも呼ばれています。強制ロスカットが作動するのは、FX業者が営業している時間のみ。そのため週末には作動しません。月曜日の営業時間に入った時に「口座残高>含み損」となっているとマイナス残高が発生し、追証がある状態になります。また、相場が大幅に変動した時には、多くのトレーダーが損をしないよう取引・対応しようとするため、サーバーがパンクすることがしばしばあります。その際には、各トレーダーへのロスカットが間に合わず、追証になることがあります。
証拠金とは?
証拠金とは、簡単に言えば、FXの取引を行う時の資金のことです。FXでは、この証拠金を担保として、FX業者に預けることになります。FXでは、レバレッジ(証拠金として預けた資金の何倍もの金額の外国為替取引が可能になること)が利くので、少ない証拠金でも取引を始めることができます。
追証(おいしょう)とは?
追証(おいしょう)とは、取引に必要な「証拠金」が足りないため、期限内に追加入金を促すことやその入金そのものを言います。追証は、そのポジションで損失確定前の状態(含み損)でも発生し、一度発生したら、その後ポジションが含み損から含み益状態に変わったとしても、追加入金かポジション決済の対応をしなければ解消されません。追証が発生したのち、期限内に支払いがされなかった場合には、FX業者によってすべてのポジションが強制決済されることになっています(ロスカット)。取引の状態を見定め、思い切って損切りをして次に備えることも大切です。
ゼロカット制度適用までの流れ
1.証拠金の割合が低くなれば、マージンコールが出される
2.その後、トレーダーのアクションがなければ強制的にロスカットが執行される。ただし、急激な暴落などでロスカットが間に合わなければ、マイナス残高が発生して負債が生じる
3.ボーナス(クレジット)とマイナス残高が相殺
4.残ったマイナス残高に対してゼロカット制度が適用される
例えば、FX事業者「XM」では、証拠金維持率の割合が20%以下になるとロスカットされるようになっています。とはいえ、このロスカットも急に何の連絡もなく行われるものではありません。証拠金維持率がある一定の割合を下回った段階になると、FX事業者から「そろそろロスカットの水準に到達かもしれない」との通知が来ます。これをマージンコールと言います。
このマージンコールを無視して、指定日までに追加入金や決済を行わなかった場合、FX業者側で強制的に決済が行われます(ロスカット)。ただし、ロスカットになったからといって、基本的には口座が凍結されるということはなく、ロットを落として再び証拠金の範囲での取引することもできます。また、新たに入金すると、その証拠金の範囲内で取引が可能です。
このロスカットが何らかの理由によって、間に合わなかった場合、トレーダーは負債を抱えることになります。ここで、ゼロカット制度の出番。マイナス残高を海外FX事業者がゼロに戻してくれます。ゼロカット制度は、マージンコールやロスカットでは対応しきれなかった取引の最終策、トレーダーを守る最後の砦のような役割というわけです。
海外FXにおけるゼロカット制度のメリット
海外FXのゼロカット制度のメリットをまとめておきます。
1. 負債の心配なく、安心して取引ができる
海外FXで長期的にポジションを保有していると、1〜2年に一度は、突然の急変動に見舞われることがあります。先ほどご紹介したいくつかの大暴落では、個人のトレーダーでも1,000万円程度の借金を一瞬にして背負うことになる人もたくさん出ています。海外FXでは、まずこの大暴落がかなりの不安事項になりますが、ゼロカットが採用されているFX業者なら、自分が預けた元金以上の損失を被ることはありません。大暴落に対して過度に神経を使わずともゆとりを持った取引が可能です。
2.勝負をかけた取引がしやすい
また、ハイリスク・ハイリターンのトレードもしやすい利点があります。ゼロカットの無い国内FXの場合、自分で取引した分はすべて自分の責任で収益、損失を受けなければなりません。高いレバレッジを利かせた冒険的な取引も、トレーダー心理としては躊躇してしまうでしょう。こうしたトレードにも挑戦しやすいのが、追証のない海外FXの良いところと言えるでしょう。
FX事業者側にも、ゼロカット制度を用意するメリットはある
一方、FX事業者側にとっても、トレーダーに対してゼロカット制度を用意して取引をサポートするメリットはあります。
・初心者トレーダーに対して取引安心感を与え、口座開設してもらいやすい
・トレーダーの取引を活性化させ、手数料利益を獲得できる
・多額の未払い追証で収入減することがないため、自社の経営破綻リスクを回避できる。また未払い追証回収のための訴訟などの手間も省ける
負債を負わないためにゼロカット制度は必須、デメリットはなし
このように、追証がないゼロカット制度は、トレーダーが負債を負わないための予防策と言うこともできるでしょう。そのため、安全で確実な海外FX取引のためには必須だと思っておきましょう。このゼロカット制度には、大きなデメリットはありません。ゼロカットが適用されたからといって、その他のシーンで何か取引に制限がかかることもないので安心です。
では、なぜ海外FX事業者は、トレーダーの負債を肩代わりしてまでゼロカット制度を維持しているのでしょうか。そもそも海外FX業者はNDD取引を採用しているため、「スプレッド(売りと買いの差額)」が海外FX業者の大きな収益となります。そのため、トレーダーのポジションが大きくなればなるほど、海外FX業者にも利益というメリットが大きくなるというわけ。よって、海外FX業者の本音では、「トレーダーにできるだけ大きいポジションを取ってほしい」と思います。だから、トレーダーが「取引でマイナスが出て、大きな借金を背負ってしまったらどうしよう」と萎縮してしまうことは避けたいのです。だから、トレーダーには、負債を抱えるリスクをゼロにして、より挑戦的な取引がしやすいようにしています。
ただし、ゼロカットのできるFX事業者は限られている
ただ、ゼロカット制度を設けているFX事業者は、一部に限られています。有名どころでは、XMやAXIORY、TitanFXなどがゼロカット制度を設けているようです。
国内FXでは追証ありが発生する
海外FXでは、追証なしで取引ができることも多いですが、国内FXでは追証が発生する仕組みになっています。なぜなら、金融商品取引法にて、国内のFX業者はトレーダーの損失補填が全面的に禁止されているからです。
また、国内FX事業者の場合は、国の取り決めで、レバレッジは最高25倍と定められています。もし追証ありの国内FXで、海外FXのようなハイレバレッジをかけて取引した場合、どうなるでしょうか?
そもそも、レバレッジをかけることができるFXの仕組みは、マイナス残高になる可能性が大きいという側面があります。海外FXのように数百倍〜数千倍のレバレッジをかけてしまうと、万一追証が発生した際、損失は計りきれません。だからこそ、追証ありの国内FXでの取引は、最大25倍のレバレッジとなっているのです。
追証ありの国内FXと、ゼロカットが適用できて追証なしの海外FXでそれぞれのリスクを比較してみましょう。
・自己資金10,000円
・レバレッジ500倍
・ゼロカットありの海外FX事業者での取引
10,000(円)x500(倍)で、1万円の証拠金で500万円分の投資ができます。 相場が変動した場合に最悪強制ロスカットが作動しなくても、最大損失額は10,000円で済みます。
・自己資金10,000円
・レバレッジ最大25倍
・国内FX事業者なので、どの場合でも追証あり
10,000(円)x25(倍)で、1万円の証拠金では25万円分の投資しかできません。大幅な相場暴落でロスカットが作動しなかった場合、そのトレーダーの損失額は暴落分すべてになってしまいます。
このように、海外FXのほうが高いレバレッジを利かせられるためハイリスク・ハイリターンな取引になりやすいですが、一方でゼロカット制度が適用できるために、自己資金以上の負債を抱えることがなくてリスクが少なく済みます。
信頼できる海外FX業者で取引するのが大切
「ゼロカット制度を採用している」と明記してはいるものの、本当にマイナス残高が出た時にゼロカットしてくれるのかどうかは、その時になってみないとわかりません。投資資金の増減や負債を抱えてしまうかどうかの重要なポイントになりますので、信頼できる海外FX業者で取引をすることが大切です。過去には、ゼロカットの約束を反故にした「FXDD」というFX業者もあります。きちんと運営をしている海外FX業者もたくさんありますが、残念なことに悪質な海外FX業者もないとは限りません。安心して取引のできる海外FX事業者を選びましょう。例えば、XM(XM Trading)は、過去に実際にマイナス残高をリセットした実績があります。
ゼロカットされなかった時にはすぐさまサポートセンターに連絡
もし、急な相場の変動でロスカットが間に合わず、その後ロスカットもされていないようなら、サポートセンターに連絡してみましょう。業者側が、マイナス残高に単に気づいていない場合もあります。また、追加入金をすると早めにゼロカットが適用されたとの声も挙がっています。
口座残高がマイナスで追加入金してもゼロカットは適用される
しかし、口座残高がマイナスの状態で追加入金をしたら、「プラス」とみなされてゼロに戻してもらえないのでは?と不安に思う人もいるのではないでしょうか?たとえ残高がマイナスになっている口座に追加入金をしても、その追加分がマイナス残高に補填・相殺されるということはありません。追加入金分の反映は、マイナス分がゼロにリセットされてから行われる仕組みになっています。
ボーナス分はゼロカットの対象外
FX業者からもらえる「ボーナス」はゼロカットの対象にはなりません。つまり、残高のマイナスが10万円分あったとして、もしその時点でボーナス分が5万円分あれば、このボーナスはマイナス分に補填されて、残りの5万円分がゼロカットの対象となります。ボーナス分で補填できる分はゼロカットの対象にはなりません。
ゼロカット制度が適用されない条件に注意
ゼロカット制度は、すべてのトレーダー・取引に適用されるわけではありません。いくつか条件がありますので、主なものを押さえておきましょう。
・複数口座での両建て:同一のFX業者内で複数の口座を開き、同一の通貨ペアを売りと買いで保有すること
・異業者間の両建て:異なるFX業者で口座を開き、同一の通貨ペアを売りと買いで保有すること
こうした場合には、ゼロカット制度が適用されません。
ゼロカット制度を導入している海外FX3社
では、どこの海外FX事業者ならゼロカット制度を導入しているのでしょうか?トレーダーの安心安全な取引のためにゼロカット制度を導入している会社を3つ紹介します。
XM
海外FX事業者の中でも群を抜いて有名なFX事業者。過去の大暴落時にゼロカットを適用した実績があります。
最大レバレッジ | 888倍 |
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ロスカットになる証拠金維持率 | 20% |
ゼロカットシステム | あり |
Axiory
最大レバレッジ | 400倍 |
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ロスカットになる証拠金維持率 | 20% |
ゼロカットシステム | あり |
TitanFX
最大レバレッジ | 500倍 |
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ロスカットになる証拠金維持率 | 20% |
ゼロカットシステム | あり |
ゼロカット制度がある海外FXへの挑戦ハードルは意外に低い
投資と言えば「負けたら借金まで抱えるかもしれない」イメージがつきものですが、こと海外FXにいたっては、ゼロカット制度の設けられていてかつ信頼できる海外FX業者で取引をすれば、自己資金以上の損失額が出ることはありません。その意味では、意外にも挑戦しやすい投資と言えるのではないでしょうか。ゼロカット制度やロスカットなど海外FXの基本的な仕組みを理解して、ぜひ挑戦してみてください。
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